いま私にできること
「いま自分にできることはなにか?」
私はこの問いに対する答えを探しています。
IT産業が抱える様々な問題の解決や産業そのものの発展に対する貢献など、いろいろと言葉を並べることはできる。
しかし、我々のような零細企業に何ができるのか。
問題解決を図るとして、我々の活動など取るに足りない、焼け石に水なのではなかろうか。
産業発展への貢献といっても、大手企業のそれに比べればインパクトが極めて小さい、無駄な事ではなかろうか。
そのような考えに苛まれ、思考停止に陥る・・・。
「私は、私にできることをしているだけ」
そういって、自分たちが住んでいる森で起こった火事を消そうと、小さなくちばしで水を運ぶ「ハチドリのひとしずく」という話が私は好きです。
あきらめず、目標に繋がることを一生懸命やり通すことが私にできることである。
OSSの普及・利用促進に繋がる事業、国産OSSの増産などを通してお客様のお役に立つことに、株式会社ゼンクは今後も継続して取り組んで参る所存です。
OSS関連の過去記事「オープンソース物語」 (ページ中段)、よろしければ御覧ください。
上記は10年ほど前にトップメッセージとして掲載した内容です。
2020年5月、新型コロナウイルスの影響を受け、ハチドリのひとしずくの物語が私に改めて語りかけます。
この物語には火事になった森に勇敢に水を運ぶハチドリ(クリキンディといいます)と一緒に、火事になった森から逃げる他の動物たちも描かれています。
他の動物たちはクリキンディと比較すると臆病者のように捉えられるかもしれません。
逃げる動物たちはハチドリと比して体も大きく出来ることもたくさんあると思いますよね。しかし、この物語はそのことについて、例えば、逃げるクマがダメだとか、チーターがけしからんとか言ってない、と私は考えています。
「いろいろ言いたいことはあるけれども、そんな暇があったら自分に出来ることを淡々とやろう」
クリキンディはこう言っているのでは? このところの世相を見ながら私はそう思うのです。
こういう時だからこそ無力な自分を受け入れ、しかし諦めず出来ることを毎日やっていくことが大切なのではないでしょうか。
2021年5月、コロナ禍に晒され、日本のIT産業の実力が試されている昨今です。
ITは業界、「IT業界」と言われます。
先に述べたIT「産業」と「業界」の差がはっきりしてきました。
いま、SNSでITにかかわる人同士が罵り合っています。
これを見たIT以外の方々、ユーザ様はどう思うでしょうか、こういった人たちがいる「業界」に仕事を頼むのでしょうか?
いまこそIT「業界」の人たちは一度口にチャックをして、黙って、現状を打破するために共に協力すべきです、大きな会社も小さな会社も関係なく。
産業と呼ばれている分野の方々はそう呼ばれる前にそのプロセスを踏んだはずです。
いまはSNSで気軽に内輪の話を発信出来てしまいます、だからこそ、お互を罵るのではなく協力を前提とし、牽制しあうような関係でIT「業界」からIT「産業」に真に発展させなければいけないと思うのです。
基本理念
デジタル社会の発展を支援するサービス事業を通じて、お客様の「心」を支える企業でありたい。
企業方針
- オープンソースソフトウェアを核とした事業を通し、社員一人ひとりの成長と企業の発展を追求する
- 日本に留まらず世界中のお客様、協力会社様から愛される企業を目指す
- 財務諸表には表れない「他社貢献値」という自社独自の「ものさし」を意識した経営を行う
行動基準の策定
「誠実・正確・成果」という三つの言葉を行動基準として掲げました。
この3つの言葉は日常の生活でも比較的よく使われている言葉ですが、私はこの言葉それぞれを企業活動になぞらえて以下のように考えます。

- 誠実
- プロ意識を持ち、お客様の事を考え、常に一歩先を見据えた提案、助言をすること
- 正確
- 仕事が正確であること
- 成果
- お客様の成果( 価値、利益)につながる仕事をすること
これらを全社員の行動基準として掲げることで、企業集団としてのベクトルを定め、前進して参ります。
株式会社ゼンク
代表取締役 増田芳憲
代表プロフィール
- 増田 芳憲(ますだ よしのり)
- 愛媛県出身
- 徳島大学工学部知能情報工学科卒
大学卒業後、メーカ系SIベンダに入社。
会社立ち上げ時に適したITシステムの構築及び既存システムの最適化やリプレイスの提案、構築を主に担当。
2005年4月、有限会社ゼンク設立、代表取締役に就任。2007年11月、株式会社化。
OSSコンソーシアム理事、一般社団法人オープンソースライセンス研究所理事を務めるなどオープンソースソフトウェアの普及、啓蒙活動を積極的に進めている。
趣味は歴史研究、好きな言葉 「草履片々、木履片々」
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