ほんまもんのはなし


昨年末に年男のブログを書いて、時間があればその2を書きますという感じで終わっていたのですが、結局書けず・・次回は12年後となります。言い訳じゃないんですが、昨年12月はバタバタしておりました。新部門設立のために急ピッチで準備をしておりましたので。ということで、新年から新たにSugarCRM事業部を立ち上げました。今年はSugarCRM=ゼンクと言っていただけるよう、しっかり取り組んで参りますので、今年も一年、みなさまの変わらぬご愛顧を何卒よろしくお願い申し上げます。

1月も中盤を過ぎたあたりで年初の挨拶というかなり間の抜けたスタートとなりましたが、今年1回目のブログなので仕事に関係があることを書いてみようかなと思います。

弊社はオープンソースソフトウェア(以下OSS)を事業の核に据えると企業方針にもうたっている訳なので、OSSに触れる機会は相対的に多いです。ソリューションを考える際にも、まずOSSで出来ないか、がスタートになります。しかし、このOSSというのは非常に奥が深く、いろいろな作法のようなものがあります。解釈の仕方、取り扱い方などが間違っているとOSSな方々から「わかってないな、けしからん」と言われる厳しい世界です。しかしどの世界でも商売となれば厳しい事には大差なく、正しく実績を積み重ねれば正当に評価される世界でもあり、そういうところが私がOSSを好きな理由のひとつでもあるのですが。

今回の年末年始のお休みは長かったですね。私も9連休という社会復帰に支障が出そうなほどのお休みをいただきました。おかげで立ち止まって考える時間がとれました。そんなふわーっとした中で、4年ほど前の京都での出来事を思い出しました。大叔父が行きつけの京都の鱧料理屋に行った時のこと。このお店は鱧料理の草分けで、いわゆる一見さんお断りというところです。食事は当然美味、時折顔を出すおかみさんの話も、さすが一流で私のような若造の新参者でも楽しい時間を過ごさせてもらいました。食事が終わって小休止しているとことで、お店のご主人が来てくれて、流れで厨房を見せてくれることになりました。厨房で鱧の裁き方や専用の骨切包丁などを見せてもらいました。その場で、ご主人が仰った言葉がすごく印象的でした。(以下、京都弁風に)「最近ほんまもんが減りましたな、料理でもカネのボールにカネの泡立て器使う人が平気でテレビとか出てますけど、あれはほんまもんやないですね」。意味が分からず尋ねてみると、カネ(鉄製)のボールにカネの泡立て器を使うと鉄臭くなってしまい、繊細な料理の風味が台無しになってしまうんだそうです。色味も変わってしまう。素材に拘っています!という人がこういうことをやっていると、ご主人から見ると「こいつ、ほんまもんやないな」となるのだそうです。ほんまもんは見るところが的を得ていて明快。要するに言っている事とやっていることが違うだろ!と言うことですね。「こいつ、ほんまもんやないな」と言われないように緊張感をもってOSSに取り組もう、と思う2013年の初めでした。

 

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